ネットの『力』

携帯泥棒、ウェブ攻撃に降参~持ち主側サイトに援軍集結(U.S. FrontLine)



 ニューヨークで起きた1台の携帯電話機の紛失事件が、インターネットを通じて国際的な大騒ぎへと発展した。拾った他人の携帯を自分の物にして知らぬふりを決め込んでいた16歳の少女が、持ち主に味方する数千人の「援軍」から総攻撃を浴び、このほどついに拾得物の不法所持で警察に捕まった。

■電話会社の記録で追跡
 事件は、イバナさん(本人の希望で姓は非公開)が5月末、ニューヨーク市内でタクシーに、カメラ、インスタントメッセージ機能付きの携帯電話「サイドキック」(350ドル相当)を置き忘れたのが発端だった。仕方なく新品を購入し、自分のアカウントにアクセスしたイバナさんは、見知らぬ少女と家族の写真、少女のアメリカ・オンラインのスクリーン名が出現したのに驚いた。彼女はコンピュータに詳しい友人エバン・ガットマンさんに相談した。

 ガットマンさんがプロバイダーの自動保管するアカウント使用記録を調べたところ、紛失したサイドキックを使っていたのは同市クイーンズに住むサーシャ・ゴメスさん(16)だった。明らかにイバナさんの携帯を自分の物にして、写真を撮ったりインスタント・メッセージ(IM)送信のやり取りに使っていた。

■「うせろ」
 ガットマンさんがIMでゴメスさんに電話を持ち主に返すよう呼びかけると、「うせろ」という内容のメッセージが返送されてきたという。そこでガットマンさんは新しくサイトを立ち上げ、事件の簡単な説明を付けてゴメスさんが他人の携帯から送った写真などを掲載した。すると、数時間のうちに同じような被害経験のある人々から何百通という応援メールが届いた。

 同サイトは人気ブログにもリンクしていたため、訪問者は一気に増大。中にはゴメスさんが利用するソーシャルネットワーキング・サイト「マイスペース」を訪問して非難メールを送ったり、彼女の住所を探し当て、家族が住むアパートを撮影し、隣人に聞こえるように「泥棒」と叫ぶ人まで出てきた。弁護士や警察関係者からは、ガットマンさんにこの種の犯罪を立件するための構成要素や警察をうまく動かす方法を指導するメールも届き始めた。

■相手は脅迫で反撃
 容赦ない「情報公開作戦」に対し、ゴメスさん側は、ついに兄のルイス・ペナ氏が自らを軍の憲兵だと名乗り、妹から手を引けと警告した。ガットマンさんはこのやり取りもサイトに掲載。すると数日のうちに現役や退役軍人から「脅迫は軍規に違反する。上司に報告せよ」などの激励メールが届いた。ガットマンさんはそれらもすべて掲載した。

 何の反論もできなかったゴメスさんは、とうとう15日に逮捕された。ガットマンさんは「ただ携帯を持ち主に返して欲しかっただけ」と話し、イバナさんは「なんでこんな失礼な人がいるの?」と、不正直な相手に憤慨している。(ニューヨーク・タイムズ特約)
日本でもVipperを相手にするとこういうことになりえます
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by xell_rainy | 2006-07-06 11:14 | ニュース関係
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