結論が途中で否定される

インドの核 米国が追認する危うさ(朝日新聞社説)



 インドが急成長を遂げ、存在感を増している。

 そのインドを米国のブッシュ大統領が初めて訪れ、マンモハン・シン首相と原子力の平和利用に関して協力を進めることで合意した。

 インドは核施設を軍事用と民生用に分け、後者については国際原子力機関の査察を受け入れる。見返りに、米国は民生用の原子力技術と核燃料をインドに提供する、との内容である。

 昨夏の共同声明で、米国はインドを「先進的な核技術を持つ責任ある国家」として遇すると表明している。今回の会談では協力を進めるための条件を整えることを目指していた。

 独自の核政策を掲げるインドは、核不拡散条約にも包括的核実験禁止条約にも調印していない。「これらの条約は米ロ英仏中にだけ核保有を認めており、本質的に不平等」との理由からだ。

 98年には2回目の核実験をし、隣のパキスタンも対抗して実験に踏み切った。米国は日本や欧州諸国とともに両国を非難し、一時、制裁を科した。

 今回の合意はこうした政策を転換し、インドを事実上、核保有国として認めるものである。原発市場への参入をねらうフランスやロシアも異を唱えない。

 唯一の被爆国として核拡散に強く反対し、核廃絶を求めてきた日本としては受け入れがたいことだ。

 米国の政策転換をもたらしたのは、5年前の9・11テロの衝撃である。これを機に、米国は大量破壊兵器の拡散防止よりも「テロとの戦い」を重視するようになった。イスラム圏に囲まれたインドは、米国にとって「テロとの戦いの前線国家」となった。民主主義が確立しており、核技術が流れ出す恐れはないと判断したようだ。

 中国の台頭も、転換を促した大きな理由の一つだろう。政治的にインドを取り込むことで、中国を牽制(けんせい)したいとの思惑が透けて見える。

 しかし、実利を求めて原則をないがしろにすれば、失うものもまた多い。

 原子力利用に関してはこれまでさまざまな国際条約や取り決めを積み重ね、それによって核兵器の拡散をかろうじて抑えてきた。その中心になってきた米国が自ら例外をつくってしまえば、規制の枠組みは大きく揺らぐ。

 同じ時期に核実験をしながら「責任ある国家」として扱われないパキスタンは不満を募らせるに違いない。核開発を中止するよう強烈な圧力を受けているイランや北朝鮮は、インドだけを特別扱いすることに納得すまい。

 米国とインドの首脳が合意したからといって、核技術の協力が一直線に進むわけではない。

 米国には、国際原子力機関の包括的な査察を受け入れていない国に核技術を提供するのを禁じる法律がある。協力を進めるためには、法改正が必要になる。

 米議会の責任は重い。
本文中で全部最後の奴が却下できる罠
他国(インド)に対抗して核実験をやるような国は「責任ある国家」と呼べないと言われても仕方がなく
テロ組織がいくつも存在するイスラム圏(=イラン)ではテロ組織に悪用される危険があり
北朝鮮のような民主主義が確立してない「独裁国家」が核技術を持つなんてアブなすぎ

文句言いたいならそれを言えるだけの下地を自分で用意しないと
ねぇ?
[PR]
by xell_rainy | 2006-03-03 15:55 | ニュース関係
<< また対応を誤るか マガ9投票結果 >>